大福田寺のほとけさま
本尊
引阿弥陀如来
桑名赤須賀の浜の漁師の引き網にかかっからだとも、後宇多天皇勅納寄進のみぎり、京都より引き参らせたからだとも伝わる引阿弥陀如来。一本の香木から彫られた引阿弥陀如来は多くの人の信仰を集めてきましたが、明応の兵火及び却掠(きょうきゃく)により堂宇諸共焼失しました。
現在の像は、叡熈上人の尽力によって文亀三年(1503)に造立されました。総丈五尺一寸(155cm)の立像で、六百年もの間、多くの信者さまに信仰されています。
神宝聖天尊
大聖歓喜天尊と称し、十一面観世音菩薩と毘那夜迦天(びなやかてん)の合体佛にて陰陽和合の根元を表し、福徳開運、敬愛和合にもっとも霊験あらたかな、ほとけさまです。
大福田寺に安置されている聖天尊は、徳川幕府の治世中、名実ともに屈指の大政治であった松平定信公の念侍佛です。古来より日本三大聖天のひとつと称せられ、広く全国に信者をもち、「桑名の聖天さん」として親しまれています。
聖観世音菩薩
俗に「合わせ観音」と呼ばれています。その昔、稽文會、稽主勲という高麗(朝鮮半島にあった国)の兄弟佛師が東西に別れて住んでおりましたが、互いが霊夢により聖観音像の半身をそれぞれ彫刻し、のちに二人が再開の折、その半身づつの観音像を合わせたところ、寸分の狂いも無く一体の霊像になったと伝えられる佛像です。
離れた場所にいても、想いを同じくできると、離れて暮らす大切な人の無事を祈願されたり、縁結びを願う方が多くいらっしゃいます。
通常は拝観出来ませんが、毎月1日のみ御開帳されます。
お互いの想いをつなぐ観音さまとして、縁結びの観音さまとしてお参りされる方も多く参詣されます。
※写真の仏像は、お前立ちです
厄難除不動尊
聖天堂にお祀りされている厄難不動明王です。
五十九代、宇多天皇が第三皇子。真寂親王の念侍佛と云われ、災難除けのほとけさまとして、古来より参詣者多く、近年では交通安全の祈願をされる方が多くなりました。
文殊菩薩
智慧のほとけさまとして、古くから信仰されてきました。受験などの合格祈願の他、近年では、ぼけ封じの祈願をされる方も増えています。
三面大黒天
七福神のなかでも人気の高い大黒天と毘沙門天、弁財天の三福合体の福徳優れたほとけさまであり、「願掛け大黒」と云われ、願いを書いた紙を人に見られないように大黒天の袋に入れ祈願すると願いが叶うと云われています。
その他神仏
大福田寺には上記ほとけさまの他、魚籃観音、不動明王、十一面観世音菩薩、毘沙門天王、稲荷大明神など多くの神仏が安置されています。